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【令和8年度】久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金とは?市内の小規模事業者が使えるソフト・システム導入補助を専門家が解説

福田聞き手
白石さん、久留米で小さな会社をやっている知人から「市がソフト代を補助してくれる制度があるらしい」と聞きました。これ、本当に使えるものなんでしょうか。
白石みなと補助金活用アドバイザー
はい、実在する制度ですよ。久留米市の「小規模事業者デジタル化支援補助金」ですね。市内の小規模事業者が、デジタル技術を使って業務を効率化したり経営課題を解決したりするときの費用を、2分の1・上限20万円まで補助してくれる制度です。令和8年度分は現在も募集中です。
福田
2分の1で上限20万円。正直に言うと、そんなに大きな金額ではないですね。
白石みなと
そこ、はっきり申し上げますね。この制度は大型の設備投資には向きません。20万円が上限ですから、工場のラインを入れ替えるような話には届かないんです。ただ、10万円の会計ソフトを入れて5万円戻る、40万円のシステムを外注して20万円戻る、という規模感なら十分に効きます。「デジタル化の一歩目を、自己負担を半分にして踏み出す」ための制度だと考えてください。
福田
なるほど、使いどころがはっきりしていますね。まず全体像を見せてもらえますか。
白石みなと
はい、こちらにまとめました。

全体像の早見表

項目 内容
制度名 久留米市小規模事業者デジタル化支援補助金(令和8年度)
実施機関 久留米市 商工観光労働部 商工政策課
補助率 2分の1
補助上限額 20万円
対象地域 久留米市内に事業所を有し、事業を実施していること
対象者 おおむね常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業は5人以下)の小規模事業者
必須の前提条件 「久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業」でアドバイザーの提案を受けていること
申請期間 令和8年12月28日(月曜)まで ※期間内でも予算上限に達した時点で受付終了
事業完了期限 令和9年1月31日(日曜)まで(支払い完了まで)
申請方法 補助金申請システム「jGrants」でのオンライン申請が原則(紙申請も可)
募集状況 募集中(2026年8月1日時点)
福田
あれ、いま気づいたんですが、申請の期限が12月28日で、事業完了が翌年1月31日。期限が2つあるんですか。
白石みなと
よく気づかれましたね。ここは本当に間違えやすいところです。申請の締切が令和8年12月28日、補助対象の経費を支払い終える期限が令和9年1月31日。この2段構えになっています。しかも「支払いが完了していること」が条件なので、納品が間に合っても請求書の支払いが2月にずれ込んだら対象になりません。
福田
それは怖いですね。ぎりぎりで申請したら、実質的に間に合わないこともあり得る。
白石みなと
そのとおりです。さらにもう一つ、公式ページにはっきり書かれている条件があります。「期間内であっても予算の上限に達した時点で受付を終了します」。つまり12月28日というのは「最も遅い場合の締切」であって、予算が尽きればその前に終わります。
福田
締切まで待ってはいけない制度、ということですね。
白石みなと
はい。そして、この制度で一番お伝えしたいのは、実はその締切ですらないんです。

最重要の前提条件:先に受けておかないと申請できない事業がある

福田
締切より大事なもの、というと。
白石みなと
この補助金は、単独では申請できません。事前に「久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業」という別の市の事業を利用して、アドバイザーから提案を受けた取り組みであることが、必須の要件になっています。良いソフトを見つけたので申請します、というだけでは要件を満たさないんです。
福田
それは知らずに準備を始めたら、かなり手戻りしますね。その事業というのは、何をしてくれるものなんですか。
白石みなと
市内の中小企業・個人事業者向けに、専門家が最大5回の面談で、経営課題の整理からツール選定、導入・活用まで伴走してくれる支援事業です。しかも費用は久留米市が負担します。利用者の持ち出しはありません。申込は専用サイト(kurume-dx.com)から行い、その後、受託事業者である一般社団法人IT経営コンサルティング九州から日程調整の連絡が来る流れです。
福田
無料で5回も相談に乗ってもらえて、そのうえ補助金の申請資格も得られる。それなら受けない理由がないですね。
白石みなと
ええ。ただし、ここが今日いちばん大事な話です。この前提事業の申込受付期間は、令和8年11月30日(月曜)までなんです。補助金の申請締切である12月28日より、約1か月早く閉まります。しかもこちらも「予算の上限に達した時点で受付終了」です。
福田
えっ。ということは、12月に「補助金に申請しよう」と思い立った時点では、もう前提条件を満たす手段がない、ということですか。
白石みなと
その可能性が高いです。ここは公式ページを2つ突き合わせないと見えてこない部分で、補助金のページだけを読んでいると気づけません。実質的な入口の締切は11月30日、そこから逆算して動いてください、と私はお伝えしています。

対象経費の詳細

福田
では、具体的にどんな費用が対象になりますか。
白石みなと
5分類あります。全体の上限20万円とは別に、経費ごとの上限が設定されているものがあるので、そこも含めて整理しますね。
対象経費 経費別の補助上限額 内容
ソフトウェア等利用料 なし(全体上限20万円の枠内) ソフトウェア購入費、クラウド利用料等(月額料金等は事業実施期間分が対象)
ウェブサイト関連費 補助額の1/2まで(最大10万円) ウェブサイト、ECサイト、システム開発に係る費用等(他の経費と併せて申請する場合に限る)
委託費(外注費) なし(全体上限20万円の枠内) ソフトウェア導入費、機器の設置・設定等に係る委託費用、データ分析・活用に係るコンサルティング費用、ウェブサイト関連費以外のシステム構築に係る技術開発委託費用等
機器購入費 10万円 PC、タブレット、POSレジ、券売機等(ソフトウェアを併せて導入する場合に限る)
その他の経費 なし(全体上限20万円の枠内) 社内のデジタル人材育成に要する費用(研修等の受講料、講師謝金等)、外部の副業・兼業人材活用に要する費用等
福田
ウェブサイト関連費の「補助額の1/2まで」というのは、どういう意味ですか。
白石みなと
補助金全体の枠が20万円ですから、その半分、つまり最大10万円までしかウェブサイト関連費には充てられないということです。加えて「他の経費と併せて申請する場合に限る」という条件もあります。ホームページのリニューアル費用だけで申請することはできません。機器購入費も同じ考え方で、上限10万円かつ「ソフトウェアを併せて導入する場合に限る」。パソコンだけ買って申請、というのは通らない設計になっています。
福田
なるほど、「デジタル化の中身があること」が前提なんですね。ちなみに、AIツールの導入にも使えますか。
白石みなと
使える可能性が高いです。クラウド型のAIサービスの利用料は「ソフトウェア等利用料」に、AIを使った仕組みを外部に作ってもらう費用は「委託費(外注費)」の技術開発委託費用やデータ分析・活用のコンサルティング費用に該当し得ます。実際、当サイトではこの制度を「AI導入可」に分類していて、その判定根拠は補助対象経費に「ソフトウェア」の記載があることです。ただ、個別の経費が対象になるかは、前提事業のアドバイザーと市に必ず確認してください。
福田
逆に、対象にならない経費も知っておきたいのですが。
白石みなと
正直にお答えすると、対象外経費の一覧は公式ページ上では公開されていません。交付要綱と申請の手引きに記載がある可能性が高いので、そこは推測でお伝えしないでおきます。詳細は交付要綱・実施機関(久留米市商工政策課)にご確認ください。 一つだけ確実に言えるのは、経費の要件として「市の交付決定日から事業期間内(最長で令和9年1月31日)に発生し、事業期間内に支払いと事業遂行が完了したもの」と明記されている点です。
福田
つまり、交付決定より前に買ったものは対象外、ということですか。
白石みなと
はい、そこは断言できます。フライング購入は補助されません。 「良さそうだから先に契約してしまった」という相談が本当に多いのですが、順番を守らないと1円も出ません。

申請フローと実務上の注意点

福田
では、実際の進め方を教えてください。
白石みなと
大きく5段階です。
  1. 前提事業に申し込む(〜令和8年11月30日)。kurume-dx.comから「久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業」に申込。費用は市負担。アドバイザーの訪問・ヒアリングを受け、提案をもらいます。
  2. gBizIDプライムを取得する(並行して着手)。jGrantsを使うには「gBizIDプライム」というアカウントが必須です。申請から取得までに2〜3週間かかります。
  3. 必要書類を準備する。オンライン申請の場合は、支出計画書、役員等調書及び照会承諾書、市税の滞納なし証明書の写し、法人は登記事項証明書の写し(個人事業者は確定申告書の写し)、経費算出の根拠となる資料の5点です。
  4. jGrantsで申請する(〜令和8年12月28日)。オンラインが難しい場合は、久留米市商工政策課への郵送(簡易書留・レターパック等の追跡できる方法)または窓口持参も可能です。紙で申請する場合は、上記5点に加えて交付申請書兼誓約書と事業計画書の2点が必要になります。
  5. 交付決定後に実行し、支払いまで完了させる(〜令和9年1月31日)。その後、実績報告として支出決算書、領収書等、事業開始が分かる書類などを提出します。
福田
gBizIDの2〜3週間というのは、けっこう効きますね。
白石みなと
効きます。ここを見落として「締切1週間前に気づいた」となると、もう間に合いません。gBizIDプライムだけは、補助金を使うかどうか決まる前に申請しておいて損はありません。 取得しても費用はかかりませんし、国や自治体の他の補助金でも使い回せます。今日できることが一つあるとすれば、これです。

よくある質問 Q&A

Q. 本社が久留米市外にあります。対象になりますか。 A. 要件は「久留米市内に事業所を有し、事業を実施していること」です。本社が市外でも、市内に事業所があってそこで事業を行っていれば対象になり得ます。個別の判断は久留米市商工政策課にご確認ください。

Q. 業種の制限はありますか。 A. 製造業、建設業、情報通信業、卸売業・小売業、宿泊業・飲食サービス業、医療・福祉、農業・林業など、幅広い業種が対象とされています。むしろ効いてくるのは規模の要件で、おおむね常時使用する従業員が20人以下(商業またはサービス業を主たる事業とする場合は5人以下)の小規模事業者であることが前提です。

Q. 前提の「久留米市中小企業デジタル技術導入・活用支援事業」を受けずに申請できますか。 A. できません。補助対象者・補助対象事業の両方の要件に明記されています。しかも前提事業の申込受付は令和8年11月30日までで、補助金の申請締切より約1か月早く閉まります。まずこちらから始めてください。

Q. 交付決定の前に購入した経費は対象になりますか。 A. 対象になりません。市の交付決定日から事業期間内(最長で令和9年1月31日)に発生し、その期間内に支払いと事業遂行が完了した経費が対象です。

Q. 月額のクラウドサービスは、年間契約分すべてが対象ですか。 A. いいえ。月額料金等は事業実施期間分のみが対象です。年間契約でも、補助対象になるのは事業期間に該当する分だけになります。

Q. 対象外経費にはどんなものがありますか。 A. 公式ページには対象外経費の一覧が掲載されていません。交付要綱および申請の手引きに記載がある可能性がありますので、詳細は交付要綱・久留米市商工政策課にご確認ください。

あなたの会社で使える補助金を探してみませんか

久留米市のこの制度は、小規模事業者がデジタル化の一歩目を踏み出すのに向いた、使いやすい補助金です。一方で、対象になるのは久留米市内の事業者に限られます。

白石みなと
久留米市には、この制度のほかにも令和8年度に受付中の支援があります。設備投資や人材育成など、やりたいことが違えば使う制度も変わりますので、あわせて確認しておきたいところです。なお、これらを同時に使えるかどうかは各制度の交付要綱と実施機関の判断によりますので、併用の可否は各制度の実施機関にご確認ください
制度名 実施機関 上限額 リンク
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補助金は、国・県・市町村がそれぞれ別に用意していて、募集時期もばらばらです。「自分の地域で、自分がやりたいことに使えるもの」を自力で探すのは、正直かなり大変です。

九州AIナビでは、地域とやりたいこと(AI・システム開発の導入、社員研修など)を選ぶだけで、いま使える補助金を絞り込めるマッチング機能をご用意しています。まずはご自身の条件で、使える制度があるか確かめてみてください。

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本記事は令和8年度の公募内容をもとに、2026年8月1日時点で公開されている久留米市の公式情報および補助金申請システムjGrantsの掲載内容を確認して作成しています。制度の内容・締切・予算枠の状況は変更されることがあります。対象外経費の詳細、必要書類の最新版、個別の経費が対象になるかどうかの判断については、交付要綱・申請の手引き、または久留米市商工観光労働部商工政策課(電話:0942-30-9133)に必ずご確認ください。

なお、補助金の申請書の作成代行・提出代行は行っておりません。制度情報の提供と、必要に応じた専門家のご紹介までとさせていただきます。

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