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補助金は赤字でも申請できるのか?見られるのは資金繰りと計画の無理のなさ

公開日 2026-10-02

補助金は赤字でも申請できるのか?見られるのは資金繰りと計画の無理のなさ

1. 結論から:赤字そのものではなく「続けられるか」が見られている

福田(聞き手)
決算が赤字だと、補助金はそもそも申請しても通らないのではないかと心配になります。
白石みなと(補助金活用アドバイザー)
赤字であること自体を理由に対象外にする制度は、実はそれほど多くありません。審査で見られているのは、黒字か赤字かという一点ではなく、事業を続けていけるか、つまり資金繰りと、申請している計画に無理がないかどうかです。赤字の年があっても、その後の見通しや資金繰りを説明できれば、対象になり得ます。まずは「赤字だから無理」と決めつけず、何を見られているのかを押さえておきましょう。

2. なぜ「赤字=対象外」にはならないのか

福田
でも、業績がよくない会社を支援するのは、制度を作る側からするとリスクに見えないのでしょうか。
白石みなと
補助金の多くは、利益を上げていることへの表彰ではなく、特定の投資や取り組みを後押しするための制度です。赤字の年には、設備投資がかさんだ、災害の影響を受けた、業界全体が落ち込んだなど、一時的な事情が絡んでいることも珍しくありません。制度側が知りたいのは「今期の数字がいくつか」ではなく、「この計画を実行して事業を続けていけそうか」です。だからこそ、赤字の決算書だけを見て対象外と判断する制度は、思っているより少ないんです。

3. 審査で実際に見られている2つの視点

福田
資金繰りと、計画に無理がないか。もう少し具体的に教えてください。
白石みなと
1つ目は資金繰りです。赤字であっても、当面の支払いを回せているか、借入や自己資金で事業を継続できる見通しがあるかが見られます。2つ目は計画の無理のなさです。これから行う投資や取り組みの規模が、今の会社の体力に見合っているかどうかです。赤字の会社が急に大きすぎる計画を出すと、実行できるのか疑問を持たれますが、身の丈に合った計画であれば、赤字そのものは大きな障害になりません。決算書の数字だけでなく、今後の見通しを言葉で説明できるようにしておくことが大切です。

4. 自己負担分を用意できるかという、もう一つの関門

福田
審査を通ったとしても、他に注意しておくことはありますか。
白石みなと
はい。多くの補助金は後払いの仕組みになっています。先に経費を自分で支払い、認められた事業が完了した後で、補助される分が戻ってくるという流れです。つまり、採択が決まった時点では、まだお金は手元に入ってきません。赤字で手元資金が乏しい状態だと、採択されても最初の支払いができず、計画を実行に移せないということが起こり得ます。審査上の対象になり得るかどうかとは別に、この自己負担分を用意できるかが、実質的な関門になりやすい点です。

5. 税金の滞納があると、それだけで対象外になり得ること

福田
資金繰りが厳しいと、税金の支払いが後回しになってしまうこともあると思います。
白石みなと
そこは注意が必要です。業績の良し悪しとは別の話として、税金の滞納がある場合は、それだけで対象外になり得ます。多くの制度で、申請時に納税を証明する書類の提出が求められており、滞納があると審査の土台に乗らないことがあります。赤字そのものより、こちらのほうが実務上はつまずきやすいポイントです。心当たりがある場合は、申請の準備を始める前に、現状を確認しておくことをおすすめします。

6. 債務超過や再生手続き中の扱いは制度ごとに違うこと

福田
赤字がさらに進んで、債務超過になっている場合はどうなるのでしょうか。
白石みなと
ここは「こうなれば一律に対象外」とは言い切れない部分です。債務超過の状態や、再生手続き中であることの扱いは、制度によってかなり違います。はっきりと対象外と定めている制度もあれば、事業の継続性が説明できれば対象になり得ると読める制度もあります。この部分は一般論で済ませず、該当する制度の公募要領を確認するか、窓口に直接問い合わせて確かめることをおすすめします。

7. 赤字だからこそ使える制度もあること

福田
ここまでの話だと、赤字は不利な条件ばかりに聞こえます。
白石みなと
実はそうとも限りません。経営の立て直しそのものを目的にした制度もあり、そうした制度は、むしろ業績が厳しい会社を対象として想定しています。赤字だからといって最初から探すのをやめてしまうと、本来使えたはずの制度に気づかないまま終わってしまうことがあります。公募要領が出るまでは、どんな制度が新しく出てくるか誰にも分かりません。ですので私は、自分で探しに行くだけでなく、当サイトにも条件を登録しておくと新しい制度が載った日にメールが届く仕組みがありますので、そういうものを一つ使っておくことをおすすめしています。取りこぼしが減ります。

8. 決算書の提出が求められる場合、直近何期分かを先に確かめておくこと

福田
決算書の提出を求められたとき、どのくらい前の分まで必要になるのでしょうか。
白石みなと
これも制度によって異なります。直近の決算だけで足りる制度もあれば、それより前の決算までさかのぼって求める制度もあります。赤字の期だけを見られるのか、黒字だった期も含めて事業の流れ全体を見られるのかによって、準備する書類の範囲が変わってきます。申請を思い立ってから決算書を慌てて探すのではなく、該当する制度の公募要領を早めに確認し、何期分が必要かを先に把握しておくと、準備がスムーズになります。

よくある質問

Q. 赤字の決算書は、提出した時点で不利に扱われますか。

A. 赤字であること自体が自動的に不利に扱われるとは限りません。見られているのは資金繰りの状況と、計画の実現性です。ただし、制度によって重視するポイントは異なるため、該当する制度の公募要領で確認が必要です。

Q. 税金の滞納があると、どの補助金も申請できませんか。

A. 制度によって扱いは異なりますが、納税を証明する書類の提出を求める制度は多く、滞納があると審査の土台に乗らないことがあります。心当たりがある場合は、早めに現状を確認しておくことをおすすめします。

Q. 自己負担分を用意できない場合、補助金の活用自体をあきらめるしかないのでしょうか。

A. 制度によって支払いの時期や方法は異なります。すべてが後払いというわけではないため、気になる制度があれば、資金繰りの見通しを含めて、公募要領や窓口に確認してみることをおすすめします。

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