設備投資の補助金は中古品・リースも対象になる?交付決定前の発注に要注意
公開日 2026-09-10

1. 結論から
2. 中古品は対象になり得るのか
一方で、中古品を認めている制度も存在します。ただしその場合も、無条件ではありません。 たとえば次のような条件が付くことがあります。
- 同じ中古品について、複数の販売業者から見積を取ること
- 販売業者が、その中古品と同一の製品を過去に取り扱った実績を示せること
- 極端に価格が変動する中古品ではないこと
つまり、「中古品OKの制度」であっても、見積の取り方に条件が付くケースがあるということです。 自社が検討している制度が中古品を認めているかどうか、認めている場合はどんな見積が要るかは、 制度ごとの公募要領を必ず確認してください。
3. リース・レンタルはどう扱われるのか
| 考え方 | 内容 |
|---|---|
| 所有していないため対象外 | 補助金は「取得」を支援する建て付けのため、リース・レンタルは対象経費に含まれない |
| リース料の一部を対象にする | リース契約に基づいて支払うリース料の一部を、対象経費として認める |
同じ「リースで導入したい」という相談でも、制度によって答えが正反対になり得ます。 リース会社との契約を先に進める前に、検討している制度がどちらの考え方かを確認してください。
4. 自社で作った設備(内製)は対象になるのか
購入した設備であれば、請求書や領収書に記載された金額がそのまま対象経費になります。 しかし内製の場合、材料費・部品費・自社の人件費・工場の設備の減価償却費など、 何をどこまで原価に含めるかという線引きが必要になり、第三者が検証しにくくなります。
制度によっては、材料費相当分のみを対象として認める、あるいは内製そのものを一律で 対象外とする、といった扱いになっています。自社で作る計画がある場合は、その部分が 対象経費に含まれるのかを早い段階で確認してください。
5. 同じ設備への「置き換え」は通りにくい
同じ機種への置き換えであっても、たとえば次のような説明が付けば、対象になり得ます。
- 旧型よりも処理速度が上がり、生産性の向上につながる
- 省エネ性能が上がり、経費の削減につながる
- 新しい機能が加わり、これまで対応できなかった業務に対応できるようになる
「古くなったから同じものに替える」という理由だけでは弱く、「何が変わるのか」を 自分の言葉で説明できるかどうかが分かれ目になります。
6. 据付工事費・運搬費・撤去費は本体と別扱いになることがある
- 据付工事費(設置するための工事にかかる費用)
- 運搬費(設備を現場まで運ぶ費用)
- 撤去費(古い設備を取り外し・処分する費用)
同じ「設備投資」という括りでも、本体価格に含めて計算する制度もあれば、 別の経費区分として上限や条件が個別に決まっている制度もあります。見積を取る際は、 本体価格とこれらの費用を分けて記載してもらうと、後の申請作業がスムーズになります。
7. ソフトウェアや保守料は本体と一緒に見られるのか
見積書に「本体」「ソフトウェア」「保守料」がひとまとめの金額で書かれていると、 どこまでが対象経費なのかが後から分からなくなります。販売業者に依頼する際は、 これらを項目ごとに分けて見積を出してもらうことをおすすめします。
具体的にどの経費区分が対象になるかは制度ごとに定義が異なるため、設備投資に使える 制度から、検討している制度のページで対象経費の範囲を確認してください。
8. なぜ「交付決定前の発注」が対象外になるのか
設備投資は、納期の長い機械や据付工事の日程調整が絡むぶん、「早めに動き出したい」 という気持ちが起きやすい分野です。だからこそ、申請を検討し始めた段階で、 販売業者や工事業者に「補助金の審査結果が出るまで発注・契約できない」ことを 先に伝えておくと、納期や工事日程の調整に余裕が生まれます。
9. 取得価格の下限を置いている制度もある
下限が設定されているかどうか、設定されている場合の基準は制度ごとに異なるため、 検討している設備の価格帯が下限に届くかどうかも、あわせて確認しておく点になります。
よくある質問
Q. 中古品とリース、どちらが対象になりやすいですか。 A. 一律に決まっているわけではありません。中古品を認める制度、リース料の一部を 認める制度は、それぞれ別に存在します。検討している制度の公募要領で、どちらの 扱いになっているかを個別に確認してください。
Q. 見積を取っただけなら、交付決定前でも問題ありませんか。 A. 見積の取得自体は、一般的には発注・契約とは区別されます。発注書の発行や 契約書の締結、手付金の支払いとの線引きは 交付決定前の発注はなぜダメ?で 詳しく解説しています。
Q. 対象経費の区分がよく分からないときは、誰に相談すればよいですか。 A. 制度ごとの解釈は、公募窓口や、制度を所管する自治体・団体の相談窓口に確認するのが 確実です。手続き全般の相談先としては、社会保険労務士や労働局、ハローワークも 案内窓口になり得ます。なお、申請書の作成や提出の代行は社会保険労務士の独占業務であり、 このサイトでは代行のご案内はしていません。