鹿児島県中小企業事業承継加速化事業費補助金とは?
M&Aと承継後の新規事業

制度概要
募集終了- 対象地域
- 鹿児島県
- 主な対象者
- 県内中小企業者等(第三者承継=M&Aの売り手・買い手、または事業承継後5年未満で新規事業に挑戦する事業者)
- 補助率
- 補助対象経費の2分の1以内
- 上限額
- 区分により50万円〜100万円
- 申請期限
- 2026年9月30日(水)17時必着(予算上限に達し次第、期限前でも受付終了)
対象となる可能性がある事業者の例です。詳細な要件は本文および公式ページでご確認ください。
公開日 2026-08-25 / 最終更新日 2026-08-26 / 情報確認日 2026-08-26 / 公式ページを見る
この補助金の結論
福田(聞き手)
白石さん、鹿児島県に事業承継の補助金があると聞きました。どんな制度ですか。
白石みなと(補助金活用アドバイザー)
「令和8年度鹿児島県中小企業事業承継加速化事業費補助金」です。実施は鹿児島県商工労働水産部中小企業支援課で、補助率は補助対象経費の2分の1以内、上限は区分によって異なりますが最大100万円です。まず全体像を表にします。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 令和8年度鹿児島県中小企業事業承継加速化事業費補助金 |
| 実施機関 | 鹿児島県商工労働水産部中小企業支援課 |
| 補助率 | 補助対象経費の2分の1以内 |
| 上限額 | 区分により50万円〜100万円 |
| 対象地域 | 鹿児島県 |
| 対象業種 | 記載なし(性風俗関連特殊営業に該当する事業は対象外) |
| 受付期間 | 2026年4月20日(月曜日)〜2026年9月30日(水曜日)17時必着 |
対象になる事業者
福田
まず、この補助金の目的を教えてください。
白石みなと
掲載情報の言葉では「県内中小企業の早期の事業承継を促進し、付加価値額の向上を図るため、第三者承継(M&A)の推進等による後継者確保の取組や承継後間もない経営者の新規事業の取組に係る経費の一部を助成します」とされています。後継者を確保する取組と、承継した後の新しい挑戦の両方を後押しする制度です。
福田
財源についても何か書かれていますか。
白石みなと
はい。「この事業は、国の『物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金/重点支援地方交付金』を活用しています」と明記されています。国の交付金を原資にした県の事業、という位置づけです。
福田
補助の対象になる事業は何種類あるのですか。
白石みなと
2つの区分に分かれています。「第三者承継(M&A)促進補助」と「新規事業挑戦支援補助」です。M&Aで事業を引き継ぐ側と引き継がれる側を支援する区分と、承継後まもない経営者が新しい取組に挑戦するのを支援する区分に分かれています。
M&Aの売り手・買い手として申請する場合(第三者承継促進補助)
福田
まず「第三者承継(M&A)促進補助」から詳しく教えてください。
白石みなと
掲載情報には「第三者承継(M&A)を行う事業であること」とあります。ただし条件があり、「売手側と買手側の間に人的・資本的関係がある場合や、売手側が県外に本店又は本社(主たる事務所)を有する企業であるM&Aに係る経費は補助対象外」と明記されています。
福田
資本関係のあるグループ内でのM&Aは対象外ということですね。
白石みなと
そのとおりです。掲載情報の書き方からは、利害関係のない第三者間のM&Aであることが前提と読めます。加えて、売手側の本店・本社が県外にある取引も除外される点は見落とされがちですので、注意が必要です。
福田
この区分には他にも条件がありますか。
白石みなと
「認定経営革新等支援機関の確認を受けた事業であること」が明記されています。M&Aの実行にあたって、国が認定した支援機関の確認を通す必要がある、ということです。
事業承継後に新規事業へ挑戦する場合(新規事業挑戦支援補助)
福田
「新規事業挑戦支援補助」のほうも教えてください。
白石みなと
こちらは対象者の条件が明確です。「原則として、令和8年4月1日時点で、事業承継(代表者の交代)後、5年未満の県内中小企業者等であること」とされています。代表者が交代してから5年未満の会社に絞った制度です。
福田
「5年未満」というのは、いつの時点で判定するのですか。
白石みなと
掲載情報に明記があります。「原則として、令和8年4月1日時点で」事業承継後5年未満であることが条件です。承継の日そのものではなく、令和8年4月1日という基準日で数える点に注意してください。
福田
個人事業主でも対象になりますか。
白石みなと
掲載情報の対象者欄は「県内中小企業者等」という表現で、法人に限定する記載も、個人事業主を明記する記載もありません。県公式ページでは断定的な記載が確認できなかったため、法人限定かどうかが気になる場合は申請前に窓口へ直接お問い合わせください。
福田
2つの区分に同時に申請することはできますか。
白石みなと
県公式ページでは、両方に該当する会社が同時に申請できるかどうかまでは確認できませんでした。第三者承継(M&A)促進補助と新規事業挑戦支援補助は、それぞれ別の対象者要件を持つ区分として説明されているだけです。実際に両方に該当しそうな場合は、窓口に直接確認するのが確実です。
補助率と上限額
福田
補助率と上限額を教えてください。
白石みなと
売手側と買手側で上限額が異なります。表にします。
| 立場 | 補助率 | 上限額 |
|---|---|---|
| 売手側 | 補助対象経費の2分の1以内 | 50万円 |
| 買手側 | 補助対象経費の2分の1以内 | 100万円 |
補助率はどちらも2分の1以内で共通ですが、上限額は買手側のほうが高く設定されています。新規事業挑戦支援補助は「補助対象経費の2分の1以内(上限500千円)」と記載されています。上限は50万円で、第三者承継促進補助の売手側と同じ水準です。
補助対象となる経費
第三者承継(M&A)促進補助の対象経費
福田
対象になる経費はどんなものですか。
白石みなと
表にします。
| 経費区分 | 内容 |
|---|---|
| アドバイザリー費用 | アドバイザリー契約に基づく着手金・中間金(月額報酬等)・成功報酬等 |
| 企業価値算定費用 | 株価等企業価値算定に係る経費 |
| デューデリジェンス費用 | デューデリジェンスに係る経費 |
| 不動産鑑定費用 | 不動産鑑定に係る経費 |
M&Aの実務に直結する専門家費用や調査費用がまとまって対象になっている形です。「など」という表現もあるため、この4区分以外にも対象になり得る経費がある可能性はありますが、県公式ページで明記されているのはこの4区分です。
福田
「人的・資本的関係がある場合は対象外」とありましたが、具体的にどこまでが該当するかは分かりますか。
白石みなと
そこは、県公式ページには具体的な線引きの記載がありません。「人的・資本的関係がある場合」という表現があるだけで、資本比率や役員兼務の基準といった数値の定義までは書かれていません。自社と相手先の関係が該当するか微妙な場合は、申請前に窓口へ直接確認することをおすすめします。
新規事業挑戦支援補助の対象経費
福田
対象になる経費を教えてください。
白石みなと
市場調査費、経営計画策定費、IT導入費、研修費、委託費、広報費、展示会等経費、借損料が挙げられています。表にします。
| 経費区分 | 内容 |
|---|---|
| 市場調査費 | 自社で行うマーケティング調査に係る情報購入費、アンケート等印刷製本費、サンプル品配送料、会場借上料 等 |
| 経営計画策定費 | 認定経営革新等支援機関の支援を受けて行う新規事業計画の策定に要する経費 |
| IT導入費 | 新規事業のためのITを活用したシステム化(管理システム、販売システム、受発注システム等)もしくはIT機器・ソフトウェアの導入に要する経費 |
| 研修費 | 新規事業のための座学研修や実地研修に要する経費 |
| 委託費・広報費・展示会等経費・借損料 | 記載のとおり |
福田
IT導入費の中身をもう少し具体的に教えてください。
白石みなと
「新規事業のためのITを活用したシステム化(管理システム、販売システム、受発注システム等)もしくはIT機器・ソフトウェアの導入に要する経費」とされています。管理システム・販売システム・受発注システムが例示として挙がっていますが、いずれも「新規事業のための」という条件が付いている点は見落とせません。
福田
経営計画策定費のところにも「認定経営革新等支援機関」が出てきますね。
白石みなと
はい。新規事業挑戦支援補助では、認定経営革新等支援機関の関与は経営計画策定費の要件として出てくる書き方です。第三者承継促進補助のように事業全体の確認要件として明記されているわけではありません。この違いは条文の書き方の差として押さえておくとよいと思います。
福田
対象にならない経費もありますか。
白石みなと
1点、明記されています。「専門事業者に対する顧問料等は補助対象外」です。継続的な顧問契約の費用は、この補助金の対象経費には含まれません。
申請期限とスケジュール
福田
2つの区分に共通する注意点はありますか。
白石みなと
はい、いくつかあります。まず事業の完了期限です。「交付決定日から令和9年2月28日(日曜日)までに完了する事業であること」とされています。
福田
受付期間を改めて確認させてください。
白石みなと
令和8年4月20日(月曜日)から令和8年9月30日(水曜日)17時必着です。受付時間は8時30分から12時、13時から17時までで、土日・祝日は除かれます。
福田
締切まで時間があるので、まだ余裕がある、と考えてよいですか。
白石みなと
そこは油断しないでください。掲載情報には「応募書類の受付順に随時、事業内容を審査します。受付期間中に予算の上限に達した場合は、その時点で受付を締め切ります」と明記されています。締切日は9月30日でも、予算に達した時点で先に受付が終わる可能性がある、先着順に近い運用です。
福田
それは重要ですね。早めに準備を進めたほうがよさそうです。
白石みなと
そのとおりです。特に認定経営革新等支援機関の確認や経営計画の策定など、事前に時間のかかる手続きが条件に含まれる区分では、着手が遅れるほど不利になります。
交付決定前の契約・発注・支払いに関する注意点
福田
経費が発生するタイミングにも制限があるのですか。
白石みなと
あります。ここは特に注意してください。「令和8年4月20日(月曜日)より前に発生している経費や完了している事業は補助対象になりません」と明記されています。募集開始前に契約や発注を済ませてしまうと、その経費は対象外になります。
福田
交付決定の通知が来る前に着手してしまったら、経費は対象外になるのですか。
白石みなと
そこには例外があります。募集要項の事業実施期間の項に「令和8年4月20日(月曜日)から交付決定日までの期間に補助事業に着手する場合は、あらかじめ、知事に事前着手届(別記第7号様式)を提出し、その同意を得る必要があります」と明記されています。つまり、交付決定を待たずに着手したい場合は、事前着手届を提出して知事の同意を得れば、4月20日以降の経費として扱えるという仕組みです。無断で先に着手してよいわけではなく、届出と同意が必須の条件です。なお、「契約」「発注」「支払い」「事業開始」のうち何をもって「着手」と判断するかは、募集要項の本文には明記がなく、県公式ページからは断定できません。事前着手届を使う予定がある場合は、様式そのものか、鹿児島県商工労働水産部中小企業支援課(099-286-2951)へ直接確認することをおすすめします。
対象外になりやすいケース
福田
補助対象外になる業種もあるのですね。
白石みなと
はい。「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第2条第5項に規定する性風俗関連特殊営業に該当する事業でないこと」が要件の1つとして明記されています。あわせて、先ほどご説明したとおり、M&Aで人的・資本的関係のある相手先との取引や、令和8年4月20日より前に発生した経費、専門事業者への顧問料も対象外になります。
福田
補助金額の端数はどう扱われますか。
白石みなと
「補助対象経費に補助率を乗じて得た補助金の額に1,000円未満の端数が生じたときは、これを切り捨てます」とされています。細かい点ですが、実際の交付額を見積もる際には押さえておきたい規定です。
よくある質問
福田
オンラインで申請できるのでしょうか。
白石みなと
オンライン申請についての記載は、県公式ページには含まれていません。応募・問合せ先として書かれているのは、鹿児島県商工労働水産部中小企業支援課の窓口情報のみです。
福田
最後に、分かることと分からないことを整理してもらえますか。
白石みなと
整理します。
| 確認できること | 県公式ページでは確認できなかったこと |
|---|---|
| 2区分それぞれの補助率・上限額・対象経費 | 審査基準・採択プロセスの詳細 |
| 応募期間・受付時間・先着順の運用 | オンライン申請の可否 |
| 経費発生日・事業完了期限の制限 | 予算総額そのものの金額 |
公式情報・問い合わせ先
福田
問い合わせ先を教えてください。
白石みなと
表にします。
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 窓口 | 鹿児島県商工労働水産部中小企業支援課中小企業支援係 |
| 所在地 | 〒890-8577 鹿児島市鴨池新町10番1号 |
| 電話番号 | 099-286-2951 |
福田
最後に、正確な情報はどこで確認できますか。
白石みなと
鹿児島県のこの制度の掲載ページが一次情報です。
福田
ありがとうございました。
白石みなと
本記事は鹿児島県の掲載ページに記載されている内容をもとにしています。制度の内容・締切・予算の状況は変更されることがありますので、申請前には必ず最新の情報を鹿児島県商工労働水産部中小企業支援課にご確認ください。
なお、対象になり得るかどうかは事業内容によって個別の判断になりますので、「対象です」と断定はできません。また、補助金の申請書の作成代行・提出代行は行っておりません。制度情報の提供と、必要に応じた専門家のご紹介までとさせていただきます。
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白石みなと
同じ鹿児島県商工労働水産部中小企業支援課の制度と、鹿児島県内で記事化済みの制度を1つずつ、事業承継という同じテーマの他県の制度を2つ紹介します。他県の制度は対象外になり得ます。併用可否は各制度の実施機関にご確認ください。
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