補助金と助成金は何が違う?もらえる確率と申請の順番で考える
公開日 2026-09-03

結論から
- 補助金:募集の期間が決まっていて、申請しても審査で落ちることがあります
- 助成金:決められた要件を満たしていれば、原則として支給されます
名前が似ているうえに、実際には例外もあるため「この名前ならこちら」と言い切ることはできません。ただ、準備の進め方を決めるうえでは、この違いを最初に確かめておく価値があります。
1. 募集の期間が違う
一方、厚生労働省の雇用関係助成金には、補助金のような公募の期間が定められていないものがあります。申請の期限は、訓練を始める日など、事業者側で決めた日を起点にして定められているのが基本です。「公募の開始を待つ」という発想が要らないのが、実務上の大きな違いです。
ただし「いつでも出せる」という意味ではありません。訓練を始める前に計画を届け出ておくことを条件にしている制度があり、その期限を過ぎると対象になりません。厚生労働省の助成金でも、受付期間がはっきり決まっているものはあります。予算の枠を理由に、期間の途中で受付を止めることがある制度もあります。
自社でやりたいことが決まっているなら、まず「それは待つ必要があるものか」を確かめてください。ここが分かるだけで、動き出す時期が変わります。個別の制度の受付期間は制度の一覧から1件ずつ確認できます。
2. 申請の窓口が違う
窓口が違うということは、相談先も、提出物の作法も違うということです。同じ会社の同じ取り組みでも、どちらの制度を使うかで話を持ち込む先が変わります。
3. ★いちばん間違えやすいのは「順番」
交付が決まる前に発注・契約・支払いをしたものは、対象から外れます。
「良いものを見つけたので先に導入した。あとから申請しよう」——これが通らないのです。設備のように納期が長いものほど「早く発注したい」という力が働くため、いちばん事故が起きやすいところでもあります。
助成金の側にも、似た順番の縛りがあります。人材育成の助成金では、訓練を始める前に計画を届け出ておくことが条件になっているものが少なくありません。研修を受けてから「良い研修だったので申請します」は、原則として通りません。
制度を探すときは、締切だけでなく「着手までに何を出しておく必要があるか」を必ず確認してください。
4. お金が入るのは、使ったあと
つまり、手元の資金がない状態では使えません。支払いから入金までの期間をどう乗り切るかは、制度選びと同じくらい大事な検討事項です。金融機関に相談する場合も、交付が決まっている事実は説明の材料になります。
5. どちらを狙うかの考え方
| 補助金 | 助成金 | |
|---|---|---|
| 審査 | あり(落ちることがある) | 原則なし(要件を満たせば) |
| 募集 | 期間が決まっている | 公募期間の定めがないものがある |
| 主な窓口 | 経済産業省・自治体 | 厚生労働省・労働局 |
| 準備の重さ | 事業計画が要る | 労務管理の記録が要る |
確実性を優先するなら助成金、金額の大きさを優先するなら補助金、というのが大まかな考え方です。ただし助成金は日々の労務管理がそのまま要件になるため、出勤簿や賃金台帳が整っていないと、要件を満たしていても出せません。「審査がない=簡単」ではない点に注意してください。
よくある質問
Q. 両方を同時に使えますか。 同じ経費に対して二重に受け取ることはできませんが、目的の違う制度を組み合わせて使うことはあります。設備の導入は補助金、その設備を扱う研修は助成金、という形です。制度ごとに併用の可否が定められているので、募集要領で確認してください。
Q. 申請の手続きを代わりにやってもらえますか。 助成金の申請書の作成・提出の代行は、社会保険労務士の独占業務です。当サイトは制度の情報をお伝えするところまでで、代行は行いません。手続きそのものを相談したい場合は、社会保険労務士や、各県の労働局・ハローワークの窓口が入口になります。
Q. 落ちたら終わりですか。 補助金は回を分けて募集されることが多く、次の回に出し直せる場合があります。不採択の理由を確認できる制度もあるので、一度目を「作り込みのための下書き」と考える進め方もあります。
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自社に使える制度を探すなら、目的から見るのが近道です。
制度ごとの上限額・助成率・締切は、それぞれの制度のページに記載しています。この記事に具体的な数字を書いていないのは、制度ごとに違い、年度で変わるためです。申請の前には必ず、公募元が出している最新の募集要領をご確認ください。