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両立支援等助成金(育休中等業務代替支援コース)とは?代替した側への助成

両立支援等助成金(育休中等業務代替支援コース)とは?代替した側への助成

制度概要

対象地域
全国
主な対象者
全業種・全国の事業主のうち、育児休業または育児のための短時間勤務制度を利用する労働者の業務を手当支給等で代替した事業主([1][2]は全ての事業主が対象)、または代替要員を新規雇用した特定事業主([3])

対象となる可能性がある事業者の例です。詳細な要件は本文および公式ページでご確認ください。

補助率
定額+実費連動:[1][2]は業務体制整備経費6万円(短時間勤務は3万円、定額。育休は1か月未満2万円、外部委託時はいずれも20万円)+業務代替手当(支給した手当の4分の3〈プラチナくるみん認定事業主は5分の4〉)。[3]新規雇用は代替期間に応じて9万円〜81万円の定額(プラチナくるみん認定事業主は11万円〜99万円)。有期雇用労働者加算10万円・育児休業等に関する情報公表加算2万円あり
上限額
区分により異なる(本文参照。新規雇用は最大81万円〈くるみん等認定事業主は99万円〉)
申請期限
データなし

公開日 2026-08-26 / 最終更新日 2026-09-11 / 情報確認日 2026-09-11 / 公式ページを見る

この補助金の結論

福田(聞き手)
白石さん、今日は「両立支援等助成金(育休中等業務代替支援コース)」について聞きたいです。育休中の代わりの人を確保したときに使える助成金だと聞きましたが、具体的にはどんな制度ですか。
白石みなと(補助金活用アドバイザー)
はい。資料によると、この助成金は育児休業や育児のための短時間勤務制度を利用する労働者が生じた際の業務を代替するための体制整備として、周囲の労働者への手当支給等の取組、または育児休業取得者の代替要員の新規雇用を行った場合に支給される制度です。令和6年1月に新設された助成金で、2026(令和8)年度時点の内容をもとにご説明します。
福田
新設されたばかりなんですね。誰でも使える制度なんですか。
白石みなと
対象事業主は取組によって異なります。[1]手当支給等(育児休業)と[2]手当支給等(短時間勤務)は全ての事業主が対象で、中小企業に限られません。一方、[3]代替要員の新規雇用は特定事業主のみが対象です。特定事業主の具体的な範囲は公式資料でご確認ください。業種は全業種、地域は全国が対象です。まず制度の全体像を表にまとめます。
項目 内容
制度名 両立支援等助成金(育休中等業務代替支援コース)
実施機関 厚生労働省
対象事業主 [1][2]は全ての事業主/[3]新規雇用は特定事業主のみ
対象業種 全業種
対象地域 全国
新設時期 令和6年1月
上限額 区分により異なる(下記「補助率と上限額」参照)

対象になる事業主

福田
「業務代替」の助成というのは、具体的にどんな取組が対象になるんですか。
白石みなと
公募情報では、助成のパターンが3つに分かれています。
# パターン 内容
[1] 手当支給等(育児休業) 育児休業取得者の業務を代替する周囲の労働者に手当支給等の取組を行った場合
[2] 手当支給等(短時間勤務) 短時間勤務制度を利用する労働者の業務を代替する周囲の労働者に手当支給等の取組を行った場合
[3] 新規雇用(育児休業) 育児休業取得者の業務を代替する労働者を新規雇用(派遣受入れ含む)により確保した場合
福田
このほかにも種類があるんですか。
白石みなと
はい。[1]〜[3]に加算できるものとして、有期雇用労働者加算と育児休業等に関する情報公表加算の2つがあります。要件を満たした場合に、[1]〜[3]の助成金に上乗せする仕組みです。

[1]手当支給等(育児休業)の要件

福田
まず[1]の「手当支給等(育児休業)」について、どんな要件があれば対象になるんですか。
白石みなと
主な要件は6つ示されています。
# 要件
① 対象労働者(育休取得者)の業務を、事業主が雇用する労働者(業務代替者)に代替させていること
② 業務の見直し・効率化のための取組を実施していること
③ 代替業務に対応した賃金制度を労働協約または就業規則に定め、業務代替者の賃金が増額されていること(総額で1万円以上増額)
④ 対象労働者に7日以上の育児休業を取得させたこと
⑤ 育児休業開始前に育児休業制度などを労働協約または就業規則に定めていること
⑥ 次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、労働局に届け出ていること
福田
③の「賃金制度」というのは、どんな制度を作ればいいんですか。
白石みなと
公募情報では、業務代替手当・特別業務手当・応援手当等、代替業務に対応した賃金制度を労働協約または就業規則に定めることとされています。そのうえで、この制度に基づき業務代替期間中の業務代替者の賃金が、業務代替者全員に支払われた総額で1万円以上増額されている必要があります。
福田
育休期間によって追加の要件があるとも聞きました。
白石みなと
はい。育児休業期間が1か月以上である場合は、さらに条件が加わります。対象労働者を原職等に復帰させる旨の規定を定めていること、実際に原職等に復帰させたこと、復帰後3か月以上継続して雇用保険被保険者として雇用していること(5割以上就業)が必要です。

補助率と上限額

福田
要件は分かりました。次に、実際にいくら支給されるのか教えてください。
白石みなと
[1]の支給額は2つの要素の合計です。
福田
2つというと?
白石みなと
①業務体制整備経費として6万円(育児休業期間が1か月未満の場合は2万円、いずれも定額。労務コンサルを外部の専門事業者に委託した場合は20万円)、②業務代替手当として、業務代替者に支給した手当の総額の4分の3(プラチナくるみん認定事業主は5分の4)を助成します。②には1か月ごとに10万円という上限があり、代替期間は最大24か月分まで対象です。
福田
[2]の短時間勤務のほうは、金額が違うんですか。
白石みなと
はい。[2]は①業務体制整備経費3万円(定額。外部委託時は同じく20万円)+②業務代替手当(支給した手当の総額の4分の3、月3万円が上限)の合計です。②の対象となる期間は子が3歳になるまでとされています(支給申請は1年ごと)。
福田
[1]と[2]で上限が10万円と3万円で、けっこう差がありますね。
白石みなと
そうですね。育児休業のほうが代替期間中まるごと業務を引き継ぐケースが多いのに対し、短時間勤務は勤務時間の一部を補う形になるため、月々の上限額に差が設けられていると考えられます。
福田
[3]の「新規雇用」はどんな金額になりますか。
白石みなと
こちらは業務代替期間の長さに応じた定額です。
業務代替期間 支給額 プラチナくるみん認定事業主
7日以上14日未満 9万円 11万円
14日以上1か月未満 13.5万円 16.5万円
1か月以上3か月未満 27万円 33万円
3か月以上6か月未満 45万円 55万円
6か月以上1年未満 67.5万円 82.5万円
1年以上 81万円 99万円
福田
プラチナくるみん認定を受けていると、どのパターンでも金額が上がるんですね。
白石みなと
そのとおりです。[1]の業務代替手当は4分の3が5分の4に、[3]の新規雇用は各区分の金額が引き上げられます。プラチナくるみんは次世代育成支援に関する認定制度の中でも上位の認定で、この助成金でも優遇される形になっています。

結局いくらになるのか([3]新規雇用の場合)

福田
表の81万円が上限、という理解でよいですか。
白石みなと
いいえ、そこに加算が乗ります。下の節で説明する2つの加算を両方満たすと、こうなります。
一般の事業主 プラチナくるみん認定事業主
[3]新規雇用(1年以上) 81万円 99万円
+ 有期雇用労働者加算 10万円 10万円
+ 育児休業等に関する情報公表加算 2万円 2万円
合計 93万円 111万円
福田
81万円と93万円では、判断が変わりますね。
白石みなと
変わると思います。ただしこれは3つの要件をすべて満たしたときの計算です。有期雇用労働者加算は対象労働者が有期雇用で、かつ業務代替期間が1か月以上の場合のみ、情報公表加算は育児休業の取得状況等をWebサイトで公表した場合のみです。自社が両方に当てはまるかを、申請前に必ず労働局でご確認ください。併給の可否も含めて公式資料が優先します。

加算・支給上限に関する注意点

福田
先ほど出た2つの加算についても教えてください。
白石みなと
[4]の有期雇用労働者加算は、対象労働者が有期雇用労働者である場合に、[1]〜[3]へ10万円を加算するものです。ただし業務代替期間が1か月以上の場合のみが対象です。[5]の育児休業等に関する情報公表加算は、自社の育児休業の取得状況等を指定のWebサイト上で公表した場合に、[1]〜[3]のいずれかへ2万円を、1回に限り加算するものです。
福田
1つの事業主が何人分でも受け取れるんですか。
白石みなと
そこには上限があります。1事業主1年度につき[1]〜[3]の合計で10人までとされていて、さらに初回の対象者が出てから5年間という期間制限もあります。くるみん認定・トライくるみん認定を受けている事業主は、この1年度10人という上限にかかわらず、令和12年度まで延べ50人を限度に支給されます。

対象経費に関する注意点

福田
先ほどから金額の話が続いていますが、いわゆる経費の実費を助成するタイプの制度とは違うんですか。
白石みなと
はい、そこは重要な点です。資料には、機器・設備・ソフトウェア等の購入費用や訓練費を実費で助成する仕組みではないと明記されています。育児休業等の期間中に生じた業務を代替した「取組の実績」に応じて、定額(業務体制整備経費)と実費連動額(支給した手当の4分の3等)を組み合わせて支給する、「賃金・手当助成」型の制度です。
福田
つまり、パソコンやシステムを導入する費用には使えない、ということですね。
白石みなと
そのように読めます。対象経費の一覧・費用項目のような章はなく、機器・ソフトウェア等の導入を想定した規定も存在しない、と資料に明記されています。この助成金は「何を買ったか」ではなく「どう業務を引き継いだか」を見る制度だと理解するとよいと思います。

申請時期・締切

福田
締切はいつになるんでしょうか。
白石みなと
ここは他の補助金と大きく違う点です。[1][3]の助成金は、対象労働者の育児休業(産後休業から引き続き育児休業を取得する場合は産後休業)が令和6年1月1日以降に開始している場合が対象で、[2]の助成金は短時間勤務制度の利用が令和6年1月1日以降に開始している場合が対象です。支給申請の時期は、対象労働者の職場復帰日や制度利用状況に応じて個別に定まるため、jGrantsのような一律の公募締切日はありません。
福田
毎年決まった時期に申請する制度ではないんですね。
白石みなと
そのとおりです。対象となる労働者が育児休業や短時間勤務を利用したタイミングに合わせて、その都度申請時期が決まる仕組みです。
福田
「その都度」だと身構えてしまいます。何回出すことになるんでしょうか。
白石みなと
育休の長さで、申請の回数そのものが変わります。ここがこの助成金でいちばん間違えやすいところなので、表にします。
対象労働者の育休期間 申請の回数 いつ出すか
1か月未満 1回 育休終了日の翌日から2か月以内
1か月以上〜1年以内 2回 ①育休開始から1か月経過した日の翌日から2か月以内 / ②育休終了後3か月継続雇用した日の翌日から2か月以内
1年を超える 3回 上の①②に加えて / ③育休開始から1年経過した日の翌日から2か月以内
福田
1年以内でも2回に分かれるんですね。1回で済むと思っていました。
白石みなと
そこが落とし穴です。1回目は育休が始まって1か月経った時点で出します。育休が終わってから動き出すと、1回目の期限はとっくに過ぎています。この助成金には公募のような「締切日」が無いので、カレンダーに書けません。対象になりそうな社員が出た時点で、その人の育休開始日から数え始めてください。
福田
どの窓口に確認すればよいですか。
白石みなと
事業所の所在地を管轄する都道府県労働局です。九州でいえば福岡労働局・佐賀労働局・長崎労働局・熊本労働局・大分労働局・宮崎労働局・鹿児島労働局・沖縄労働局のいずれかです。窓口になるのは雇用環境・均等部(室)です。自社の育休取得や短時間勤務の状況に応じて、必ず個別にご確認ください。

公式情報・問い合わせ先

福田
問い合わせ先を教えてください。
白石みなと
資料にはこう案内されています。
項目 内容
問合せ先 事業所の所在地を管轄する都道府県労働局・ハローワーク
福田
最後に、正確な情報はどこで確認できますか。
白石みなと
厚生労働省が公開している2026(令和8)年度版の資料が出典です。

https://www.mhlw.go.jp/content/001716063.pdf

福田
ありがとうございました。
白石みなと
本記事は厚生労働省が公開している2026(令和8)年度版の「両立支援等助成金 支給申請の手引き」をもとにしています。制度の内容・要件・支給額は年度によって改定されることがありますので、申請前には必ず最新の資料をご確認ください。

なお、対象になり得るかどうかは事業主ごとの育児休業・短時間勤務の運用状況によって個別の判断になりますので、「対象です」と断定はできません。また、本助成金の支給申請書の作成代行・提出代行は社会保険労務士の独占業務です。当方では申請書の作成・提出の代行は行っておりません。制度情報の提供と、必要に応じた社会保険労務士のご紹介までとさせていただきます。

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この制度は全国が対象で、特定の自治体の企業に絞った制度ではありません。そのため、同一自治体の他制度からの案内はできませんでしたが、代わりに同じ厚生労働省が実施する人材・雇用関連の助成金を紹介します。

白石みなと
いずれも厚生労働省の助成金ですが、対象になる要件はこの制度とはそれぞれ異なります。対象になり得るかは、各制度のページで個別にご確認ください。併用の可否は各制度の実施機関にご確認ください。
制度名 実施機関 上限額 リンク
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